木造住宅の天敵、「腐れ」とは?
「腐れ」対策は万全ですか?
効果的に防腐対策を行う
大切な住まいを腐れから守るためには、木材腐朽菌の活性化する4つの条件のいずれかをなくさなければなりません。とはいえ、先にも述べましたが酸素と温度については人間が生きていく上でも欠かせない条件。そこで栄養源となる木材に、耐腐朽性の高い樹種の芯材を使用することや木材腐朽菌の生育予防・腐朽阻止を目的とする薬剤による防腐処理を施した木材を使用すること、そして湿度の管理をすることが防腐対策では非常に重要になります。

耐腐朽性の高い樹種の芯材を用いる
住まいの木材を腐朽させない方法として、耐腐朽性の高いヒバ材やヒノキ材を使用する方法があります。しかし、どんなに樹種を厳選しても、柔らかい辺材では効果は期待できません。木材の目がつまり固くて強い芯材を使用することで、耐腐朽性や耐久性が得られますが、含水率が高ければ、耐腐朽性は低下しますので、含水率が25%以下の材料を使用するように心掛けましょう。

■建築用木材の腐朽菌・シロアリ被害の防止対策

劣化因子
因子の名称
材料的対策
構造的対策
薬剤処理法
腐朽菌 ワタグサレタケなど 耐朽性のある樹種、芯材の選定 部材を高含水にしない構法、防水、通風など 木材に表面処理、または加圧注入処理
ナミダタケ 床下の通風を常時確保する構法 木材に表面処理、一部で土壌処理
シロアリ ヤマトシロアリ 耐蟻性のある樹種、芯材の選定 部材を高含水にしない構法、コンクリートや地表面と木部を離す構法など 床下に土壌処理、木材に表面処理、または加圧注入処理
イエシロアリ 地表面と木部を離す、遮断する構法など(床下の土壌処理が必要) 木材に表面処理、拡散または加圧注入処理


防府剤で木材腐朽菌を近づけない
腐朽菌の生育予防及び腐朽阻止を目的とした防腐剤を使用する場合は、防腐剤を木材の表面に塗布するよりも、加圧注入により木材の内部まで注入する方が、効果が高いと考えられます。 しかし防腐剤に使用される薬剤にはクロムや銅・ひ素化合物などの化学物質が含まれているため、環境や人体への悪影響が心配されるようになってきました。そのため薬剤の使用量を減らしたり、薬剤を用いない対策をする傾向が強まっています。

■加圧式防腐・防蟻処理木材(JAS製品)
表示の方法
性能区分
性能の目安
使用する薬剤(記号)
保存処理K2
K2
気候が比較的寒冷な地域における住宅部材用 アルキルアンモニウム化合物(AAC)
銅・アルキルアンモニウム化合物(ACQ)
ナフテン酸銅(NCU)
ナフテン酸亜鉛(NZN)
クロム・銅・ひ素化合物(CCA)
保存処理K3
K3
土台等住宅部材用
保存処理K4
K4
土台等住宅部材用 上記の他、
クレオソート油(A)
保存処理K5
K5
屋外又は接地用(鉄道の枕木等の用途) クレオソート油(A)
クロム・銅・ヒ素化合物(CCA)
防腐・防蟻処理材と同様の効力があるものに、認証木質建材(AQマーク表示品)として認証された保存処理材もあります。

■建設地別の防腐・防蟻処理及び土壌処理の適用区分
対象
木 材
土 壌
区分
加圧注入処理木材
現場で行う処理
建設地
製材の日本農林規格の保存処理K3材以上 塗布又は吹付けによる防腐・防蟻処理 土壌処理を行う
沖縄、九州、四国、中国、近畿の各地方及び愛知、静岡の各県
関東地方及び岐阜、長野、山梨の各県 製材の日本農林規格の保存処理K3材以上、又はJIS規格による木材 塗布又は吹付けによる防腐・防蟻処理 ほとんどの地域で土壌処理を行う

福井、石川、富山、新潟、山形、秋田、岩手、宮城、福島の各県

塗布又は吹付けによる防腐・防蟻処理 一部の地域で土壌処理を行う
北海道及び青森県 製材の日本農林規格の保存処理K2材以上、又はJIS規格による木材 塗布又は吹付けによる防腐、又は防腐・防蟻処理 必要に応じて土壌処理を行う
木造建築物等防腐・防蟻・防虫処理技術指針(日本しろあり対策協会)より抜粋

十分な換気で湿気を低く保つ
乾燥材や集成材を使用することで木材含水率を低く抑えることはできますが、結露や雨水、土壌などからの湿気によって湿度が高い状態が続くと、木材含水率も高くなってしまいます。 そこで住宅で最も湿気の溜まりやすい床下の換気が重要に。Jotoキソパッキング工法による全周換気を用いれば、床下の湿度を低く保てるので、腐朽菌は活性化できません。


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2005.07 vol.04 木造住宅の天敵、「腐れ」とは? TOPへ