Joto

Joto×TANITA
製品開発ストーリー
Product story
NORNE

住まいの健康と人の健康。
それぞれを支える
JotoとTANITAだから実現した、
健康管理への新たな挑戦。

床下点検口のシェアNo.1*1企業「城東テクノ」と、体組成計の国内シェアNo.1*2で、2021年にヘルスメーターの国内累計販売台数1億台を突破した「タニタ」のコラボレーションから生まれた、床下点検口と体組成計が一体になったNORNE。これまでの体重計や体組成計の概念を覆し、生活動線を邪魔しない「床への埋め込み」という今までなかったアイデアはどういった経緯で生まれたのか。床に埋め込むだけというシンプルなアイデアを製品として具現化するためには、どんな苦労が隠されているのか。開発秘話を探ってみました。

※1 2021年度 新築木造住宅に対するシェア57%(当社調べ) ※2 2021年度 家庭用体組成計において(当社調べ)

社内のアイデア募集をきっかけに、
前例のないコラボレーションがスタートした。

山田

城東テクノは、毎月1度のペースで営業社員から製品企画のアイデアを募集する提案起案制度というものがあります。たくさんの案が集まる中で、幸津さんから出てきた提案起案の「床下点検口に体重計を埋め込む」というアイデアがおもしろいと感じました。ただ、私たちは自社で計測機器を開発することができないためタッグを組める会社がないかと探したところ、タニタさまがオフィスの受付に床埋め込み式の体重計を設けたことをツイートされているのを拝見し「これだ!」と思いました。

幸津

本当に山田さんの選定眼と行動力に助けられました。体重をはかる際に、毎回脱衣場で体重計を引っ張り出して元の場所に戻すのを手間に感じていました。出しっぱなしにしていると、妻に怒られますし(笑)。そんな時に思いついたアイデアが「床下点検口に体重計を合体させる」という発想になり「これは売れる!製品化したら絶対売れる!」という強い自信があったので提案起案を出したのですが、最初の会議では「こんなの売れない」と即却下されました。ただ、過去にも提案起案が却下されたものが製品化され、売れ筋製品になっているものがありましたので、諦めずに3度も提案書を書いてプロジェクトが動き出しました。

  • 営業統括部門 マーケティング部 部長 兼
    事業開発課 課長 山田 昭夫
  • 営業統括部門 東日本営業部 副部長 兼
    東日本受注業務課 課長 幸津 哲也

城東テクノの熱意と実績に、
気持ちが動かされた。

大場

城東テクノさまと初めてお会いしたのは展示会場です。山田さんがブースに足を運んでくださり、そこで製品開発に協力いただけないかと話をいただきました。最初は城東テクノさまのことを存じ上げなかったのですが、床下点検口でシェアNo.1企業であることや、製品開発にかける熱意に興味を惹かれていきました。他社とのコラボも初めてという中で、タニタとどうにかコンタクトを取ろうとしてくれた姿勢にも心を打たれ「体重計の技術的な部分は任せてください」と言ってしまいましたね。

岩下

私はこのプロジェクトに途中から参画させていただいたのですが、社内でも受付の床面に体重計を実験的に埋め込むなどしており、同様の製品アイデアは以前から出ていました。そういったこともあり、コラボレーションのお話が伝わってきた時には「ついに依頼が来た」という印象でしたね。タニタの技術が他社の製品に応用されるケースも少しずつ増えていますが、建材メーカーさんは全くの異業種の為、どのような結果になるかは想像できませんでした。しかし、とにかく「面白そうなことが動き出しそう」という期待感はありました。

  • タニタのオフィス受付に設けられた床埋め込み式の体重計。これがなかったらNORNEは誕生していなかったかもしれない。

  • 営業戦略本部 営業推進部 営業推進課
    岩下 真由美

当初に描いていたイメージが通用しない。
床と体組成計の両立は、想像以上の困難な道に。

溝口

プロジェクトの最初は、床下点検口全部がはかりになる想定でした。しかし、そこには様々な問題点が浮上してきました。まずは施工に時間がかかってしまうこと。次に電源をどうするのかということ。コンセントだと別途配線工事が必要になりますし、電池にするなら簡単に交換できる機能性が必要です。プロトタイプの制作を何台もおこない、その中で点検口床面の中心に丸型の体組成計を埋め込むひな形が誕生しました。「床下点検口の場所がどこであっても丸型なら自由に角度を変えられる」「体組成計部分だけを取り外せて電池交換が簡単」「生活家電に丸型のデザインが流行し始めた」など、理に適っていたのですが…そう簡単にはいかないんですよね。

松瀬

丸型の体組成計の端に乗った時に、反対側が浮き上がってガタつきが生じてしまったのです。城東テクノの床下点検口は乗ってもガタつきがなく、安定性が自慢の製品。この問題は許されません。床としての堅牢性と、体組成計としての使いやすさ、その両立に本当に苦心しました。頭の中は「どうすれば跳ね上げを無くせるか」の考えに占領され、いつしか丸型を見るのも嫌になりました。何度も何度も試行錯誤を重ね、曲面と直線を組み合わせたデザインにすることでガタつきの発生個所を限定し、対策を絞り込んで跳ね上げ基準値以下に抑えることに成功しました。また、プロジェクト当初は床面との調和性も目指した製品だったので、丸型で存在感を示すデザインに反発もあるなど、本当に大変でした。今でも、丸型のデザイン案は避けてしまいますね(笑)。

  • 営業統括部門 マーケティング部 事業開発課
    事業開拓チーム チーム長 溝口 陽一
  • 何度も試作を重ねて生まれた形状。正円型だと起こったガタツキを、この直線を加えたことで限定でき抑えることに成功した。

ユーザーの利用シーンを何度もイメージし、
納得いく品質の追求に苦労を重ねた毎日。

大場

NORNEは家庭用製品ですが、一般的な体組成計よりも圧倒的に耐久性を向上させる必要がありました。なぜなら、計測時以外は床として踏まれることを想定しないといけない製品だからです。正確性と安全性を両立するため、一部業務用製品(病院や研究施設向け製品)に近い部品を採用することにしました。協議を重ね「耐久性を高めるなら機能性も高めよう」という話になり、当初に想定されていた体重計ではなく、体脂肪率や筋肉量など、身体を10項目で計測できる体組成計に変更。高機能・高耐久性を備えた製品に仕上げました。通常の体組成計の試作検査に加え、城東テクノさまの試作評価を商品開発部の皆さまの協力の下で何度も繰り返し、無事に製品化することができたと感じています。

松瀬

発想としては非常にシンプルな製品ですよね。簡単に仕上げられると思っていたが、そうではなかった。本当に苦労の連続でしたし、思い返せば最初の顔合わせから6年もの歳月が流れています。NORNEをパッと見た方がその話を聞いたら「これに6年もかかったの」と思われると思います。でも、実際に乗って計測して、毎日使ってもらう中で品質の良さを必ず分かっていただけるはずです。「他社の床下点検口では実現することができない製品だ」と自信をもって言うことができます。

  • 生産戦略本部 購買部 部長
    大場 弘
  • 営業統括部門 商品開発部 商品開発一課 課長
    松瀬 徳幸

無事に製品を仕上げただけではない。
今回の協業が意識の変革に大きく役立った。

岩下

多くの方に使っていただきたいと心から思います。開発に歳月がかかりましたが、リリースがコロナ禍で健康を意識する人が増えたタイミングと重なりました。体組成計は置き場所に困り、収納されて使われなくなってしまうことがあるので、床に埋め込まれて毎日の生活動線上で自然と使えるという点は大きな魅力だと感じます。NORNEはスマホと連携することで、常にからだの状態の変化をアプリで確認し、管理することができます。健康づくりに大切な「はかる」ことの習慣化にも役立つと思います。

幸津

体重計を出しっぱなしにして、妻に怒られたことに感謝です。無事に完成した際に、ちゃんと報告もしましたよ。反応は「ふーん」と薄かったですが(笑)。でも、娘がおめでとうと言ってくれたのは嬉しかったな。床と一体型の仕様についても反応がよくて、がんばった甲斐がありました。

内藤

プロジェクトがスタートした時はNORNEの製品企画を担当していましたが、現在は販売する立場である営業としてNORNEに携わっています。開発段階でハウスメーカーにヒアリングに行った時は厳しい声も多かったのですが、サンプルとして実物を見てもらった反応は上々です。実物を見ていただくと、NORNEの良さに気づいていただけますよ。あと、IoT住宅に注力している住宅会社さんも興味を持っていただくことが多い。企画として携わっていた製品を売れることは幸せです。製品開発は無事に終わりましたが僕の仕事はここからがスタートなので、メンバーの想いを背負ってがんばります。

  • 営業統括部門 東日本営業部 町田営業所
    課長代理 内藤 隆

得意分野が異なる両社だから、
いろんな期待感が生まれている。

  • 山田

    はじめて大きなコラボを手がけることができて、本当に良い経験となりました。タニタさまの技術を追求する姿勢を見て「最後まで諦めない大切さ」を学ばせていただきました。長い期間がかかりましたが、想いを受け継ぎながら生み出せた商品です。点検口として住まいの高寿命化につながり、体組成計で住まわれる方の健康維持に貢献できる商品だと考えていますので多くのお客様にお使いいただき、喜んでいただける商品に育てていきたいです。

  • 溝口

    タニタさまというビッグネーム企業と組んで仕事をしたことを息子に自慢しました(笑)。今回のコラボレーションで「過程の大切さ」に気づくことができました。そして「やり切ったこと」が大きな自信になりました。

  • 岩下

    城東テクノさまの「ユニークな建材で長持ち住まいをささえます。」という理念と、私たちの「人の健康をつくる」という理念は、住宅×人の健康という点で相性が非常によかったと感じています。タニタが得意とする「はかる」を通して、住宅のIoT化にもっと貢献していきたいです。

  • 松瀬

    タニタさまと一緒にプロジェクトに取り組むことができ、期間内に答えを導く正確さと早さに刺激を受けました。試験検証も共に何度も繰り返し、自信をもって世に送り出せたと感じています。

  • 幸津

    自分の提案が、こんなにもたくさんの人を巻き込んで形になるなんて夢にも思っていませんでした。営業部としてこれから結果を出し、皆さまの尽力に恩返ししたいと思っています。

  • 大場

    城東テクノさまと共に販売していくことで、タニタだけでは実現できない新しいアプローチが実現できるのではないかと期待しています。個人的には、リフォーム需要を積極的に取り込んでいただきたいと考えています。

  • 内藤

    今回、異業種のタニタさまと仕事をすることができて、社内の意識改革につながったと感じています。今回の協業を成功事例としていきたいですね。そして、コロナ禍でまだ行けていないのですが、このメンバーでぜひ一席設けたいですね!

城東テクノ株式会社
営業統括部門 マーケティング部 部長 兼 事業開発課 課長 山田 昭夫
営業統括部門 マーケティング部 事業開発課 事業開拓チーム チーム長 溝口 陽一
営業統括部門 商品開発部 商品開発一課 課長 松瀬 徳幸
営業統括部門 東日本営業部 副部長 兼 東日本受注業務課 課長 幸津 哲也
営業統括部門 東日本営業部 町田営業所 課長代理 内藤 隆
営業統括部門 マーケティング部 戦略企画課 商品企画チーム 課長代理 齋藤 勝彦

株式会社タニタ
生産戦略本部 購買部 部長 大場 弘
営業戦略本部 営業推進部 営業推進課 岩下 真由美

Joto×TANITAの想いと技術の結晶。
革新的なコラボレーションから生まれたNORNEが、
健康と生活の在り方を変えていく。