防水役物®
漏水のリスクが増えています。
2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」や、2009年に施行された「住宅瑕疵担保履行法」などの法令により、
引き渡し後10年以内に瑕疵事故が発生した場合、住まい手が保護される仕組みが整えられてきました。
しかし、依然として瑕疵事故はなくなっておらず、いくつかの住宅瑕疵担保責任保険法人からは、
新築住宅の瑕疵事故の大多数が雨漏りであるとの分析結果が発表されています。
雨漏り事故の主な原因要素としては、“建築形態”や“気象条件”の変化に伴う雨仕舞にも課題があると考えられます。
建築形態の変化
・深い軒の出があり壁面への雨掛かりが少ない
・軸組が露出、濡れてもすぐに乾燥する
・軒の出が減少し、壁面の雨掛かりが増加
・内付けサッシと庇で窓廻りを雨掛かりから保護
・外部取り付けのバルコニーが主流
・軒の極小化で、壁の雨掛かり面積が増大
・酸性雨によるコーキングの劣化
・バルコニーの外壁化
雨掛かりの変化
異常気象の増加
もともと日本は高温多湿で雨の多い国。
古くから日本家屋では伝統的な雨仕舞や防水対策がなされていました。
しかし近年、建築様式の大きな変化によって、浸入雨水や内部結露など水分の滞留が住宅におよぼすリスクを増大させ、対策を求められています。
※全国の1時間降水量50mm以上の年間発生回数の経年変化(1976~2017年)
※出展元:気象庁 全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の年間発生回数
漏水事故の6割強は外壁・開口部から
雨仕舞で危険な場所は外壁の開口部、バルコニーや陸屋根の壁との取り合い部、外壁の平部などが上げられます。
その中でも雨水の浸入が最も多い外壁開口部はサッシの枠と外壁の立ち上がり部分が弱点となります。各部位ごとに防水テープや防水紙などで正しい手順・施工で雨仕舞をおこなう必要があり、また高い品質が求められています。
※グラフの出典:防水施工マニュアル(住宅用防水施工技術)2017 発行:技報堂出版/編集:日本住宅保証検査機構(JIO)/監修:東海大学名誉教授 石川廣三
高まる2次防水の重要性
建築様式の変化により、軒がない住宅が主流になり、外壁に掛かる雨が、外壁の一部分から外壁全体へと変化しました。
また、気象状況の変化から、国内の降水量が近年増加。外壁全体の漏水事故の要因は急増しています。
そのため、これからは2次防水処理の必要性が益々高まってきています。